Think Nature
バリのサステナブルライフを、世界へ
BALIISM
BALIISMは、サステナブル製品を企画・製造するバリ島発のブランドです。”良いものを長く使ってもらおう”を理念に”サステナブルな暮らし”をテーマにした商品を作り、ものづくりのあり方を導き出しています。
サステナブルな暮らしが当たり前のバリ。そんなバリのライフスタイルを”もの”を通して伝えるのがBALIISMです。
サステナブルな製品を製造・販売することでバリのライフスタイルを世界へ届けているBALIISMさん。妥協のないものづくりのルーツやバリ視点でのエシカルな暮らしについてお聞きしました。
ここは、作り手の「こころ」が覗ける場所。
参加者
Eris 米山
BALIISM 長谷川
– BALIISM 長谷川
BALIISMは、サステナブル製品を企画・製造するバリ島発のブランドです。”良いものを長く使ってもらおう”を理念に”サステナブルな暮らし”をテーマにした商品を作り、ものづくりのあり方を導き出しています。
BALIISMが作るモノ
– Eris 米山
BALIISMさんの歯ブラシやタンブラーを使っているのですが、自然由来の素材がとても手に馴染み心温まる商品だなと感じました。
BALIISMさんのものづくりへの想いやコンセプトは何かありますか?
– BALIISM 長谷川
BALIISMでは、”ものに対しての敬意・リスペクト”をとても大事にしています。
20世紀という大量生産・大量消費の時代で壊れたらまた買い直せばいいやという
本来のものに対する大事な考え方が失われかけていると思うんです。
ものを買うときに、「安いから」ではなく「デザインがステキだから」を大事にして、購入した後にそれぞれのものに愛着を持ってほしいと思っています。そのためにもBALIISMではいろんな素材を組み合わせたり、触り心地にこだわり、愛着が湧くような商品作りを心がけています。
– Eris 米山
中学生からものづくりへの関心があったのは何かきっかけがあったんですか?
– BALIISM 長谷川
両親が美大出身ということもあり、小さい頃から美術館に足を運んで芸術作品などの創作物に触れたりと、ものづくりを身近に感じる機会が多くありました。そんな子供時代を送っている中で特に興味が湧いたものが、”携帯電話”でした。
中学生の時に携帯電話を買ってもらったのですが、「こんな小さな機械なのにメールはもちろんホームページまで作れるの!?」と、広がっている世界の大きさに驚きを隠せず、携帯電話がもつ無限の可能性に心躍っていました。
こんなに素晴らしいものを一体誰が作っているんだろう、と気になり調べた時に”プロダクトデザイナー”という職業に出会いました。
– Eris 米山
バリとの出会いはなんだったのですか?
– BALIISM 長谷川
バリと出会ったきっかけは、語学留学です。
大学卒業後は、スマホアクセサリーのメーカーでデザイナーとして働いていました。製品はほとんど中国で作っていたので中国によく行っていたのですが言葉の壁を痛感することが多くて悔しい思いをたくさんしてきましたそこで最初は日本の語学学校に通っていたのですが、より集中して語学を習いたいと思い、会社をやめて語学留学に行く選択をしました。
留学先候補はいくつかありましたが、その中でも物価が比較的安く自身の貯金で語学留学できる場所であったバリに行くことにしました。
– Eris 米山
BALIISMは語学留学の間に立ち上げたブランドなのでしょうか?
– BALIISM 長谷川
そうですね。
語学学習のアウトプットの一環として、現地の人と一緒に自然素材を使った家具などのものづくりをしていました。当たり前のように自然の素材を使ってものづくりをしたり、バリでの暮らしを送っていたのですが、その暮らし自体が”サステナブル”そのものだとある時気付いたんです。ないものは自分達で作り大切に使い、壊れたら修理する。サステナブルな文化がバリには根付いています。そんな暮らしを世界へ発信したいと思い、BALIISMは誕生しました。
ものを伝えるというより、ものを通してライフスタイルを伝えるのがBALIISMのビジョンです。
– Eris 米山
そのような経緯でBALIISMは誕生したのですね。
それにしても、今の日本にはない文化がバリにはあるのは素敵ですね!
– BALIISM 長谷川
あと特徴的なのは、何でも買うのではなく”自身で作り出す”文化が根付いているという事です。例えば椅子が欲しかったら、木材を建築関係で働いている知り合いの人などに分けてもらったり、作り方を教えてもらいながら、自身で作ってみたりします。
家具作りの様子
– Eris 米山
欲しいものがあったら、どこで買えるのかとりあえずネットで検索してしまいます(笑)
– BALIISM 長谷川
そうですよね。かつては日本にも自分たちで作るという文化はあったと思うのですが、経済成長などで失われてしまったのだと思います。我々は経済成長と共にこれまで発展してきましたが、それによって失われてきた文化が今の時代では求められていると思います。
– Eris 米山
以前、規格外野菜を乾燥野菜にしているブランドさんにインタビューした際に、「日本古来のものってサステナブルだよね」というお話を聞きました。日本には八百万の神という言葉があるように、もの一つ一つに神様がいるという考えがあります。刀が刃こぼれしたら削り直せばいいし、廃棄するお野菜は肥料や餌にすればいい。
そんなお話を聞いて、発展と文化の関係性について考えさせられました。
今後バリの経済が発展した時にバリの文化はどう変わっていくと思いますか?
– BALIISM 長谷川
経済が発展してもバリの文化は守られていくと思います。もともとバリは”自然と調和する”という考えがあり、家を作る時には竹で作ったりヤシの木を植えるのが当たり前だったりします。あとは、同じリゾート地の沖縄やハワイには高層ビルがありますが、バリは高層ビルを建ててはいけなかったり、建物や屋根の色も景観を損ねないような色を使わなければいけないルールがあります。
バリの文化はあまり変わらない、というより変えたくないとみんなが思っているんです。
バリの街並み
– Eris 米山
現在の発展と文化の維持のバランスがうまくとれているのはすごいですね。
今でも様々なイベントを開催されていますが、今後予定されているイベントはありますか?
– BALIISM 長谷川
今は2種類のイベントを考えています。
1つ目が環境問題に興味を持ってもらえるようなイベント、2つ目がバリに興味を持ってもらえるようなイベントです。この2つに共通することがエデュケーションで、物を作るだけでなく、体験を通して現状を知ってもらい、環境に興味を持ってくれる人を増やす。そのような軸で準備をしています。
– Eris 米山
まずは興味を持ってもらうことが大事ですね。
でも長谷川さんの話を聞いたら、みなさんすぐに興味をもってくれると思います!
現に今、質問が止まらなくなっています(笑)
– BALIISM 長谷川
ありがとうございます!
たしかに、自分が体験してきた暮らしや文化の違いについて話すと喜んでいただけますね。他のインタビューでも「バリの面白い話ください」ってよく言われます(笑)
– Eris 米山
もしよろしければErisの記事にもバリの面白い話をいただけますか?
– BALIISM 長谷川
ぜひぜひ!
バリには”ニュピ”というおもしろい文化があります。
これは家から一歩も出てはいけないという日です。この日の何がすごいかというと、空港は閉鎖され、テレビは何もやっていなくて、スマホは回線が止まっていて本当に何もできないんです。
この”ニュピ”という日にはどのような意味が込められていると思いますか?
– Eris 米山
最近日本でも流行っているデジタルデトックスなどの”自分と向き合う時間を大切にしましょう”のような意味ですか?
– BALIISM 長谷川
惜しいですね!
これは自分というより家族と向き合い、対話する時間を大切にしましょうという日なんです。僕はとてもこの日が好きなんです。日々の暮らしで悩んでることや、せかせか焦っている気持ち、日々思っていることを家族と話すことで気持ちがスッキリします。他にも、文明の大事さや普段気づけないことに気づくこともできますね。
– Eris 米山
日本でもツアーなどで自主的に行っている人はいますが、バリ全土で行うのはすごいですね!!この1日は日本でも実施したいくらいです。
最後の質問です。
BALIISMさんの今後の目標や展望があれば教えてください。
– BALIISM 長谷川
これからは、エネルギー分野にも新しく取り組んでいきたいです。
今までは、環境問題に対してプラスチックフリーを中心としたライフスタイルの提案を行ってきました。環境問題へのアプローチの方法は他にもたくさんあると思っていて、その中でもエネルギーの観点で新しいライフスタイルの提案をしていきたいと考えています。
– Eris 米山
本日は素敵なお話ありがとうございました!
Think Nature
BALIISM
BALIISMは、サステナブル製品を企画・製造するバリ島発のブランドです。”良いものを長く使ってもらおう”を理念に”サステナブルな暮らし”をテーマにした商品を作り、ものづくりのあり方を導き出しています。
– Eris 米山
BALIISMが作る「モノ」について教えてください。