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の想い

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金継ぎに惹かれて。

ichiからの手紙

インタビュー

欠けた陶器や廃棄される歪(いびつ)なパールなどを、アクセサリーにアップサイクルしているichiの平野さん。
金継ぎによって新たな価値を生み出す平野さんの、ものづくりに対する想い。

ここは、作り手の「こころ」が覗ける場所。

ichiのアクセサリー

参加者

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Eris 馬場

平野さんの写真

ichi 平野

馬場の写真

– Eris 馬場

はじめに、ichiがつくる「モノ」について教えてください。

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– ichi 平野

日本の伝統技法である金継ぎを応用した、簡易金継ぎでアクセサリーを製作しています。
欠けた陶器や不揃いなパールなど、歪なものに魅力を感じ商品作りを始めました。

ichi商品画像

ichiが作るモノ

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– Eris 馬場

今日はよろしくお願いします!

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– ichi 平野

よろしくお願いします。
欠けた陶器の削れた感じがかわいいと思い、趣味の延長でアクセサリーを作っているだけなので、サステナブルかと言われると何もそういうつもりはないんです。なので今日も少し違うんじゃないかなと不安があります…

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– Eris 馬場

Erisは決してエシカル・サステナブルな商品の作り手に限定しているわけではなく、想いを込めて商品作りをしている作り手のみなさんとお話ししたいと思ってます。
自分が好きでやっていたことが、実は“ものを大切に使おう”といった小さなメッセージを商品と一緒にお届けしていた、それで十分かなと。作り手の方ご自身でも気づかれていないパターンも結構あると思います。

なので逆に何も意識なさらない方が嬉しいです、平野さんそのままで!(笑)

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– ichi 平野

よろしくお願いします(笑)

ichiのアクセサリーの素材1

欠けた陶器たち

ichiのアクセサリーの素材2

不揃いパールたち

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– Eris 馬場

商品をこうやってみてみると、陶器の柄など味があって素敵ですね。
細かい作業も施されていると思いますが、もともと手先は器用だったんですか?

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– ichi 平野

前職で3年ほど電子基盤を作っていました。
顕微鏡を使うくらい繊細な作業が多かったので、それで鍛えられたんだと思います。

ichiの商品画像2

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– Eris 馬場

電子基盤ですか…!
金継ぎとの出会いより先に、電子基盤との出会いについて知りたいです。

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– ichi 平野

実は仕事内容がわからないまま面接にいったんですよ(笑)
娘が幼稚園に入園したタイミングで、代表が子育てに理解のある女性の方で、かつ自転車で通える職場を探していました。会社に面接しに行った時にみなさんの作業を見て、「こういう仕事!?」ってなったんです。

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– Eris 馬場

突然の出会いですね。
​でも、やってみようと。

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– ichi 平野

面接の時に、社長に「一回やってみて」と言われやってみたら、手が震えなかったんです。
「手が震えないんだったらできるね」と合格し、そのまま入社しました。

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– Eris 馬場

そこで手が震えていたら、金継ぎにも出会ってなかったかもしれませんね(笑)
金継ぎはどのように知ったんですか?

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– ichi 平野

もともと個人で教室を開いている方に教えていただいたんですよ。
ほとんど知らないままやってしまったんですが、簡易的な金継ぎであれば意外とできちゃうんですよ。
本来の金継ぎはもともと江戸時代からあるもので、小麦粉など口に入って大丈夫なものを使い、塗っては乾かす作業を繰り返すんです。1つ作るのに半年、長ければそれ以上かかるものもあります。

ichi制作風景

金継ぎ作業の様子

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– Eris 馬場

半年もかかるんですね、知りませんでした。
アクセサリー作りの簡易金継ぎは具体的にどのような作業工程があるのでしょうか?

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– ichi 平野

素材同士を接着剤でかためて、そこに合成漆を塗り、金粉をまぶしています。
やっていることは簡単で、この方法であれば3時間あればできちゃいますね。
接着剤が温度に敏感なので、気温の高いところでは接着剤が固まらないためそこだけ注意が必要ですね。
先日ワークショップを開催した時も、会場の温度が高く接着剤が固まらなかったため別会場に移動することになりました。

ichiワークショップ

初めてのワークショップは、急遽会場変更に

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– Eris 馬場

冬場でも暖房ガンガンだと溶けてしまうので、ワークショップの場所選びは大変そうですね…

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– ichi 平野

現実的ではないのですが、最適な作業場所は真冬の外ですね(笑)

ichiワークショップ2

金継ぎワークショップの様子

馬場の写真

– Eris 馬場

陶器の柄をみていると、それを前に使っていた人がいたり、ものそれ自体にストーリーが感じられ温かみを感じます。
自分が使っていたお茶碗や湯呑みが壊れた際に、それを金継ぎで復活させることもできるといいですよね。

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– ichi 平野

はい、実際にイベントでも壊れた湯呑みを持ってきて「金継ぎで直していただけませんか」とご依頼を受けることがあります。
しかし、簡易金継ぎだと水に弱く、実用的な修復は難しいのでお断りしているんです。
それが自分の中でもすごい悔しくて、ちゃんと本来の金継ぎも学び、ご依頼があればお応えできるようになりたいなと思っています。

ichi商品画像3

バングルやリングなども

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– Eris 馬場

最初にお伺いしたかったことを忘れていたのですが、ichiのブランド名の由来はなんですか?

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– ichi 平野

娘が二人いるんですが、下の子には言わずに上の子の名前を取りました。
名前がないとショップが出せなかったので思いつきで(笑)

馬場の写真

– Eris 馬場

娘さんからきてたんですね、愛着が湧いていいじゃないですか!

最後に、今後の目標や展望があれば教えてください!

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– ichi 平野

この前初めてワークショップをやって、実際に参加者の方とお話ししながら作るのが新鮮で楽しかったので、これからもやっていきたいですね。
温度管理や机が金粉で汚れてしまったりと課題は多いのですが、無理のない範囲で引き続き楽しみながら活動していきたいです!

馬場の写真

– Eris 馬場

本日はありがとうございました!

モノ

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